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OpenWrt/LEDEでタグVLANを使う

f i tA: 2018-03-28 C: 0 件のコメント

OpenWrt/LEDEでタグVLANを設定してみました。OpenWrtで扱うハードウェア構成は一般的なサーバーと異なり混乱しましたが、なかなか便利に設計されていると思います。本設定はLinksys製のルーターで行いましたが、バッファロー製のルーターでも同様のコンフィグが使える筈です。

目次

  • 1 やりたいこと
  • 2 前提知識
    • 2.1 OpenWrtのターミノロジ
    • 2.2 ハードウェア構成
  • 3 設定手順
    • 3.1 仮想スイッチの初期構成
    • 3.2 タグポートを構成
  • 4 参考URL

やりたいこと

OpenWrtが導入されたLinksys製オープンソース無線LANルーター、WRT3200ACMのEthernetポートをタグVLAN(トランク)ポートとして使いたい。

前提知識

OpenWrtのターミノロジ

  • 物理ポート(port)
    ルーター本体にある有線LANの接続端子のこと。
  • プログラマブルスイッチ(switch)
    ルーターに内蔵されているL2スイッチ。ルーター本体にある物理ポートやチップセットに接続されている。初期状態だとL2スイッチとして動作しない。
  • 仮想スイッチ(switch_vlan)
    プログラマブルスイッチ上に作成する仮想スイッチ。仮想スイッチを作成して、はじめてswitchがL2レベルで動作する。OpenWrtの定義ファイルには”vid”と”vlan id”が存在するが、両者は全く異なるので注意。
  • CPUポート(eth*)
    一般的なサーバーでいう物理NICポート。ほとんどの機種で1つか2つのみ存在し、内部でプログラマブルスイッチに接続されている。
  • LANポート、WAN(Ethernet)ポートなど
    特定の物理ポートの便宜上の名前で、機能上の違いはない。解説ページなどに”eth1がWAN側ポートに対応する”と書いてあることがあるが、これは遠からず間違い。正確にはプログラマブルスイッチ上に、eth1とWANポートが接続されている仮想スイッチが作成されているときのみ、このような動作になる。

ハードウェア構成

WRT3200ACMには5つの物理ポート(Ethernet1~4とInternet)と2つのCPUポート(eth0&eth1)があり、初期状態でEthernet(LAN)側の4つの物理ポートがeth0に、Ethernet(WAN)ポートがeth1に接続されている(ようにみえる)。チップセットには3つの無線LANインターフェースが接続されているが、今回は使用しない。

WRT3200ACMの物理ポート

設定手順

仮想スイッチの初期構成

OpenWrtの初期状態におけるL2レベルの挙動を理解するために、実際に初期設定を削除し一からセットアップしてみました。

  1. まずは、プログラマブルスイッチのみが定義されていて、仮想スイッチが存在しない状態。
    この状態だと、ルーター本体にアクセスするには無線LANかシリアルポートを利用するしかない。対応する設定ファイルの記述は、

    config switch
            option name 'switch0'
            option reset '1'
            option enable_vlan '1'
    

    図を起こすと以下のようになる。

  2. 次にeth0と本体の4つのLANポートを接続する、仮想スイッチ1をプログラマブルスイッチswitch0に作成。

    config switch_vlan 'eth0'
            option device 'switch0'
            option vlan '1'
            option ports '0 1 2 3 5'
    

  3. 同様に、eth1と本体のEthernet(WAN)ポートを接続する仮想スイッチ2を作成。

    config switch_vlan 'eth1'
            option device 'switch0'
            option vlan '2'
            option ports '4 6'

  4. 以上がOpenWrtの初期状態で、次の図のようになる。

タグポートを構成

感の良い方はすでにお気づきかもしれませんが、上記の状態で物理ポートにタグ付きパケットを流しても当該パケットはCPUポートまで届きません(eth1.XXXでVLANにアクセスすることはできない)。eth1をタグVLANポート(トラッキングポート)として使いたい場合、仮想スイッチを使用したいVLANの数だけ追加する必要があります。

例えば、VLAN200を追加したい場合、設定ファイルに以下のように記述します。

config switch_vlan 'eth1_200'
        option device 'switch0'
        option vlan '11'       
        option vid '200'       
        option ports '4t 6t'

紛らわしいですが、vidオプションとvlanオプションの意味は異なります。vlanオプションはOpenWrt上の仮想スイッチに割り当てる任意の番号で、vidはVLANIDそのものです。両方指定する必要あるので注意。

ポート番号のあとにつくtは指定したポートがタグポートであることを示し、vidのタグが付いたパケットのみを受け取り、パケットが出ていく場合際はvidのタグをつけることを意味します。図で表すと、こんな感じになります。

以上の設定を行うと、VLAN200にeth1.200からアクセス可能になります。設定ファイルもしくはGUI(LuCI)からインターフェースを作成します。

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参考URL

https://wiki.openwrt.org/doc/uci/network/switch
https://wiki.openwrt.org/toh/linksys/wrt_ac_series

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